2023年6月18日 説教要旨
- aomori1879
- 2023年6月17日
- 読了時間: 2分
試練を耐え抜くために、神からの知恵を求めるようにとヤコブは教えようとしています。救われた者が成長し、成熟するための書なのです。
興味深いことに「試練(1:12)」と「誘惑(1:13)」は、原語では同じ言葉です。つまり、試練はまた裏返しに誘惑ともなり得るということです。起こって来る試練を、これは神からの誘惑だと誤って受け止めるならば、そこから罪が生じかねません。試練の苦しみの中で、すべてを神や他者のせいにする責任転嫁をしていませんか。欲は人間本来の性質に根ざしたものでそれ自体が決して悪ではありませんが、その欲が行動の源になると罪に発展するのです。自分はきよめられているから大丈夫と過信してはいけません。日々「上からの知恵」を求めなさいと勧められています。
本当の幸いとは、偶発的な喜びのことではなく、試練に耐えた者が見つけることのできる、神からの祝福、上からの良い贈り物だと教えています。そして、試練の中で信仰に立って神を待ち望もうとする人には、「いのちの冠」が約束されています。それは、試練を忍耐する歩みの先に待っている、神からの報いです。クリスチャンは全ての被造物に先立って救われた「初穂」であることをおぼえ、神に喜ばれる生き方を選び取りましょう。その信仰の旅路の先に待っている「命の冠」(黙示録2:10)とは、命そのもの、イエス・キリストによって与えられる新しい命のことです。試練を耐え忍ぶ人は、イエス・キリストの救いを通して、より豊かな命、真の命、朽ちることのない永遠の命に入れられるという主の約束です。
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