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2023年3月26日  説教要旨

  • aomori1879
  • 2023年3月26日
  • 読了時間: 2分

聖書協会共同訳の大きな特徴は、原語と訳語の対応関係に留意しながら簡潔な翻訳を目指したということです。公正(ミッシュパート)と正義(ツェダカー)という対語は預言書、特にアモス書においてとても重要です。「公正を水のように 正義を大河のように 尽きることなく流れさせよ」(5:24)と訳されていますが、ここ以外にも、公正と正義(5:7,5:24,6:12)は中心的な対語になっております。基本的には、公正は法に基づく正しさを意味し、正義は人間同士の関係、神さまと人との関係における正しさを表します。アモスがこの対語を繰り返しているのは、彼の時代にこの二つの正しさが損なわれていたからでした。宗教的な祭儀や社会における格差、貧しい階層への搾取など神さまの目からすると到底耐えられないほどに社会が堕落していたのでしょう。アモスは叫びます。すべての領域で正義と人権が貫かれることを訴えました。しかし、彼は単なる社会的行動を訴えたわけではありません。アモス書の中心となるメッセージは5章4節です。「まことに、主はイスラエルの家にこう言われる。わたしを求めよ、そして生きよ」アモスは専門職の預言者でもなく、祭司でもなく、一介の農民にすぎません。ここにアモス書の深さがあるのではないでしょうか。農民(百姓)は今も昔も、神さまの恵みだけに頼りながら生きています。現代日本の「農」の状況からみると、私たちが生きているこの社会はどのように映るのでしょうか。神さまの恵みからもっとも遠い存在であるのかも知れません。

 
 
 

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