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2023年10月8日 説教要旨

  • aomori1879
  • 2023年10月10日
  • 読了時間: 2分

イエス様の告げる「人間をとる漁師」という言葉は少しわかりにくいかも知れません。しかしこの言葉がガリラヤ湖で漁師たちの人生を変える契機になったのは確かです。彼らは、魚を釣り上げる漁師ではなく、人の魂に目を向け、喜びや悲しみを受け止めて、人間を死から命へと連れ出すイエス様の助けをする。そのような者になります。「人間をとる漁師になる」という言葉は、彼らが漁師だからこそ用いられたイエスさまの言葉です。彼らの現実に即した、彼らの心に届く、適切な語りかけです。「シモンとシモンの兄弟アンデレが湖で網を打っているのをご覧になった」彼らの生活をつぶさに観察されていたのです。それゆえに深く彼らの心を射抜き、動かします。だから「二人はすぐに網を捨てて従った」のでしょう。

そもそも、声をかけられて「すぐに網を捨てて従う」などということは愚かで、危険なことではないか。無責任極まりないなどと思ってしまうのですが、私達の人生において、そして誰の生活においても、このような特別な出会いというか、心を決める特別な一瞬というものがあるというのもまた事実です。後から振り返ってみると、あの時がまさにそうだったということも含めて、私達の心を動かす特別な言葉、呼びかけというものを、私達は誰もが、どこかで、聞いているのではないでしょうか。出来事は端的に、簡潔に、余分な説明なしに語られています。私達は物足りなさを覚えるほどです。しかしその余白、隙間を私達が自分達の経験や想像で埋めるためでもあります。慌ただしく日々を過ごし、毎日の生活に追われている私達を見つめられ、そこから呼びかけておられるイエス様に気づかせるために。私達もまた彼らと同じように、イエス様に見つめられ、見守られています。私達もまたイエス・キリストに呼びかけられているのです。

「私について来なさい。人間をとる漁師にしよう。」

 
 
 

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