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2020年5月17日説教要約

  • aomori1879
  • 2020年5月15日
  • 読了時間: 2分

イタリアの著作『コロナの時代の僕ら』(パオロ・ジョルダーノ)はとても考えさせられるエッセイ集です。「僕たちは今、地球規模の病気にかかっている最中であり、パンデミックが僕らの文明をレントゲンにかけているところだ」と語りながら、この未曾有の危機にあって誰もが色々なものを数えてばかりいる。感染者と回復者を数え、死者を数え、入院者と学校に行けなかった朝を数え、株価の暴落で失われた莫大な金額を数え、マスクの販売枚数を数え、ウイルス検査の結果が出るまでの残り時間を数え…危機が過ぎ去るまでにいったいあと何日あるのか数えたりする。そのような状況の中で詩編90編「われらにおのが日を数えることを教えて、知恵の心を得させてください」という祈り、みんなのそれとは別の数を数えることの意味を、日々を価値あるものにさせてくださいという祈りを思い起こしています。 ヨハネ福音書21章は福音書全体を「愛する」という言葉でまとめているとても美しい章です。復活された主イエスは、ペテロにわたしを愛しているかと三度も尋ねます。主は何を問うているのでしょうか?ペテロは自分自身の弱さに、自分のもろさに、自分の卑屈さに悲しくなりますが、主にすべてを委ねたいという信仰、つまり主イエスを愛するという信仰の土台はあるのです。表面の家構えは大いに揺れることはあっても、愛という信仰の土台は残っているのです。ペテロの中には「あなたは心を尽くし、魂を尽くし、力を尽くして、あなたの神、主を愛しなさい」(申6:5)という信仰の究極が、今だこだましているのです。そうです。日常にあって、主イエスを愛してさえいれば、すべてが赦されるといっても過言ではありません。愛するとは、御心に従うことです。 祈りと御言葉をとおして御心に従うことです。愛するためにわたしたちは創られていますから、どんな人でも愛が必要です。愛することができます。愛を学ぶことができます。愛はすべてを完成させます。青森教会の新年度のモットーでもあります。このイタリアの作家にならい、私たちも、コロナウイルスが過ぎた後でも、生涯の日を正しく数えることができるように、知恵ある心を得ることができるように、という祈りを忘れないようにしましょう。「この大きな苦しみが無意味に過ぎ去ることを許してはいけない」(パオロ)今こそ愛を共に学びましょう。


 
 
 

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